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2024

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2008

0707
本日、7月7日。しらさぎの天の川を渡って、牽牛織女の逢瀬の日。
晴れていれば、空には星がまたたいてるけどね。
その星は、ほんとは昼間だってちゃんと輝いているんだよ~。
…ということで(?)、米原万里さんの『真昼の星空』です♪

「真昼の星」。
目に見えるからこそ、そっちに引っ張られてしまうってこと、ありますよね。
そう指摘されると、「うんうん、そう!」と思い当たることがたくさん出てきます。
目に映るいろんなモノの裏に潜んでいる「ホンモノ」。
それって、手が届きそうで届かないから、いいのかなぁ、とも思います。

『真昼の星空』は、読売新聞の日曜版に連載されたエッセイ142編のうち、80編に加筆訂正してまとめられたエッセイ集です。
とりあげられるネタは身近なものも多く、題材そのものに「おおっ!」という目新しさがあるわけじゃないのに、その切り口はいつも鮮やかで鋭い。
文庫本2~3ページという小エッセイに、何度「やられた!」と思ったことか…♪
また、そのやられ方加減が心地よくて、米原節にほとほと参って虜になってしまった私がココにおります☆

「現実」を解きほぐすのに、難しい理論や言語表現は絶対のものではない。
ほんのちょっと対象を突き放して、違う角度から見据える力。
そんな力の魅力を、米原さんの言葉の端々から感じます。

>Kumaさん
こんばんは。
最近、通勤の友だったのが『真昼の星空』でした。
もうあっという間に読み終えてしまいました…うう、もったいない…。
はじめて読んだ米原さんの本『不実な美女か貞淑な醜女か』は、もう読み返しすぎて、本がよれっとなってます。
ほんと痛快で、読んでいると、心がすっとします!
今、手許に『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』があります(『真昼の星空』と一緒に買ってきてしまいました)。
もったいないから、ちょっとずつ読もうと思います。うふふ。楽しみです~。
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2008

0628
本屋さんでつらつら本を眺めていたら、コミックスのコーナーの平台に積んでありました。
『殿といっしょ』。
作品も作者さんもまったく知らなかったんですけど。

『殿といっしょ』。

このタイトルは、そそられます。
『お母さんといっしょ』を思い出しますからね♪
じゃじゃ丸、ぴっころ、ぽ~~ろり~~。

コミックスの中身はビニールがかかっていて見れなかったんですけど、
表紙や裏表紙、帯にそれぞれ漫画が入っていて、
なにやら戦国武将をネタにした4コマ漫画のようです☆

歴史ものの4コマ漫画といえば、その昔、三国志にはまっていたときに、
『STOP劉備くん』を読んでました。
かわいいキャラクターが、三国志のネタに沿って、おおぼけをかます…ギャグ漫画に分類されるのかな…。
キャラクターのたった4コマ漫画で、三国志の元ネタがわかるだけに、面白かったですね。
(やっぱり曹操が大好きでした♪)

日本史もので4コマといえば、高橋なのさんの『Dandy Dragon』が大好きで。
(もう絶版なのですよね…たしか)
伊達政宗主従が登場する作品で、4コマだけではないですが、歯切れよい4コマ漫画は、これまたキャラクターが魅力的で、友達に勧められて読み、一瞬でファンになりました。

そして、『殿といっしょ』。
タイトルにふらふらと惹かれるように、買ってみました。
読んでみて…ぷぷぷぷ!!
電車で読んでいたんですけど、笑いをこらえるのが大変でした。
戦国時代のメジャーな武将がせいぞろい。

眼帯マニアの政宗公とか。
焼き討ち大好き信長公とか。
笑いをとること、ツッコミをいれることに命かけてる秀吉公とか。
濃姫にめろめろなマムシの道三と、そんなパパをからかって遊んでる濃姫とか。
5レンジャーな島津氏とか。
姫な元親に、若殿を姫扱いの長宗我部家臣団とか。
おとぼけ息子にとっても苦労してるパパ義元とか。
お母さんな謙信とか。

そして、私の大好きな真田氏も。
お兄ちゃんを翻弄して楽しんでる昌幸・幸村なのでした。
小松姫が「鬼嫁」ということになっていて…いや、小松姫好きとしては、ちょっと複雑ですけども。

ぷぷぷ。
元ネタが明快なのもたくさんあって、面白かった~。
なにも難しいことを考えずに楽しみたいときに、すてきな本です☆

2008

0619
今日は、太宰治の誕生日、そして命日。
没後60年。
桜桃忌ということで、東京三鷹の禅林寺に、ファンがお墓参りに集まったそうです。

来年は、太宰生誕100年にあたるんですね…!
そっかぁ…。
太宰といえば、東北を旅したときに、青森でバッチリ斜陽館を拝んできました。
外側だけですけどね。
斜陽館見たさに、車をすっとばしましたもの♪

好みでいうと、太宰作品は、「大好き」の部類には入らないんですけど…。
でも、あの圧倒的な世界観にどっぷりつかると抜けられない感覚があります。
言葉ひとつひとつの奥底まで、暴いてしまうような。

桜桃忌のニュースを聞いて、久々に太宰作品にはまってみたくなりました。

にしても、むかーし、国語の授業で取り上げられた「走れメロス」。
テストの点数、さんざんだったなぁ…。
…メロスの気持ちがね、どうも理解できなかったのですよ…。
先生の説明も、どうも納得いかなかったのですよ…。

まったく、かわいくない中学生だったわ…。

2008

0616
待っていた本がとうとう文庫化されました~!!(拍手)

「そんなの単行本で買えばいいのに」というなかれ。
単行本は持ち運ぶのに重いので、好きではないのです…。

その本は、山本一力さんの「損料屋喜八郎始末控え」シリーズの弟2弾になる『赤絵の桜』です。
うふふ。
待ってました!!
主人公で粋な喜八郎にももちろん惹かれますけど、
私は、その向こうを張る札差の伊勢屋びいき。
ふつうでいうと、伊勢屋は主人公のライバル、「悪役」となるところですが、
単純にそうはいかないのが、最大の魅力のひとつかと♪

ああ、読んでしまうのがもったいないような気も…!!

2008

0603
最近、ミステリ、それも短編集ばかり手にとってしまいます。
長編だと途中で読むのを中断するのが辛いので…忙しいときには向きません。ついつい、最後まで読んじゃって、寝不足になってしまいますしね。

法月さんの本は、エラリー・クィーンを読みふけっていた頃、集中的に手にとっていて、短編集も『法月綸太郎の冒険』『法月綸太郎の新冒険』はだいぶ以前に読んでしまっていましたが。
なぜか『功績』だけは未読で…。たぶん、収録作のいくつかを、他の本で読んじゃってたからですね。

さてさて。
法月綸太郎(作者でなく、作品の主人公の方)の登場するシリーズは、私が言うまでもないですが、ある意味、クィーンに捧げられたものでもあるのでしょう。

主人公と作者の名前が同じ。主人公が作家。主人公の父親が警視。エトセトラ。

クィーンの作品との共通項をいくつもあげることができます。
私は法月警視が大好きなんです。本家クィーンの作品でも、クィーン警視の渋さにしびれてましたし♪
息子の綸太郎を自慢の「せがれ」と呼ぶパパ警視が、とっても魅力的。
ましてや、法月父子の場合は、いろいろと出生にまつわる因縁もあるので…!(これにまつわる話は別の作品ですけど)

これまでの法月綸太郎の短編集のタイトルも、クィーンの短編集『エラリー・クィーンの冒険』『エラリー・クィーンの新冒険』にならったもの。この3作目は『功績』で、ちょっとブラウン神父シリーズ風味ですけど。

『功績』には、次の5編が収録されています。
「イコールYの悲劇」
「中国蝸牛の謎」
「都市伝説パズル」
「ABCD包囲網」
「縊心伝心」

前者2作品がタイトルからしてクィーン色が濃厚にうかがえますが、私が面白く感じたのは、後ろの3作品。

「都市伝説パズル」は途中で私自身も真相になんとなく気づいたので、最後まで読んだとき、「わ!珍しく私の推理(というか勘?)が当たった!」と妙にびっくりしてしまいました。
「ABCD包囲網」は、アガサ・クリスティの「ABC殺人事件」の向こうをはって、のミッシング・リンクの作品。
「ABCD」と「起承転結」の引っ掛け方が興をそそります。
「縊心伝心」は、アームチェア・ディテクティブもの。
法月父子の掛け合いに、ふたりのファンな私はうっとりです(もちろん謎ときも魅力的ですが!)

2008

0531
1959年に河出書房より刊行された『現代人の日本史』シリーズの第二巻が、この本だそうです(文庫になったのは今年の春ですが)。
このシリーズは、一人の作家が一巻を書き下ろすという企画だったとか。
文庫解説で、遠山美都男氏が「今では考えられない豪華でユニークな歴史選集である」とおっしゃってますけど、まさにその通りだなぁ、と。

専門の史家でない方って、「歴史家」としての縛りがないせいなのか、見方が新鮮でちょっと変わっていたりもして(もちろん、知識量がハンパでない方もたくさんいらっしゃいますけど!)、興味津々な説を唱えられたりもするんですよね。
むかーし、某国営放送でやっていた「歴史発見」という番組でも、作家さんがたくさん出て独自の説も披露されていて、面白かったなぁ…!

それで、この『大化の改新』。
タイトルは「大化の改新」ですが、実際の中身は、雄略天皇の没後(5世紀後半)から天武天皇の治世終了までを扱っています。天皇を中心とする、中央集権国家の成立へと向かっていくころの歴史。大化の改新が出てくるのは、本の後半以降です。

読了して、一言。
「海音寺さんは、天智(中大兄皇子)をお好きでないのねぇ~」

全体を通じて、蘇我氏の評価が高く、中大兄皇子についてはなかなか辛辣…。
孝徳天皇、斉明天皇の影の薄いのも、ちょっと私には違和感がありましたけど、そこは人それぞれ評価が異なると思いますので。
蘇我氏好きの私としては、読んでいてワクワクする内容でした☆

『日本書紀』の記述に沿って綴られていますが、童歌(わざうた)ひとつにも丁寧に解説が付されていて、とてもわかりやすく、すいすいっと読めます。
本の後半は著名な出来事が多いので、前半の方が私は面白く読みました。武烈天皇から継体天皇のあたり、その大王位をめぐって、また史書の編纂をめぐって、いろいろと妄想がふくらみます。

でも、読んでいて、一番「へぇ!」と思ったのが、香木の名前。
正倉院に伝わる「蘭奢待(らんじゃたい)」。
聖武天皇が名づけたという、この香木の名前の中には「東大寺」が隠れているんですって…!
恥ずかしくも知らなかった…!
有名なことなのかしら…ホントだぁ…「東大寺」が隠れてます♪

2008

0525
麻耶さんの本と「新本格」つながりで、久々に有栖川さんの作品をば手にとりました☆

歴史好きとしては、「有栖川」と聞けば、つい和宮さんの夫となるはずだった「有栖川宮」を思い浮かべちゃうんですけど!
有栖川さんは、デビュー作『月光ゲーム』で、「90年代のクィーン」と賞賛された方。
クィーンファンとしては、ついつい手を伸ばしてしまいます。うふふ。
とってもエラリー・クィーンを愛してらっしゃるのね!と、どの作品を読んでも思います。
新本格の作家さんには、特にクィーン好きの方が多いですが。

クィーンの初期作品群の国名シリーズと同じく、国名を冠した有栖川さんのシリーズの7冊目(多分!)になるのが、『スイス時計の謎』。
英都大学の助教授(いまや、「准教授」ですねぇ…なんかヘンな感じです!)火村英生と、その友人で推理小説作家の有栖川有栖のシリーズでもあります。
基本は有栖が語り手ですが、倒叙ものもあります。(私は倒叙ものも大好きです。これってコロンボ警部の影響かも♪)
火村助教授は京都在住、有栖は大阪在住で、どちらも土地勘のある場所なので、読んでいて「ああ、あそこが舞台かぁ」とリアルにわかるのも、また楽しいです。
作者が大阪在住の方なので、作中の大阪弁もナチュラルで安心して読めますし!

『スイス時計の謎』には、中短編あわせて、4編の収録。
「あるYの悲劇」
「女彫刻家の首」
「シャイロックの密室」
「スイス時計の謎」
前の2編は実は他の本に収録されたのをすでに読んでいたため、今まで『スイス時計の謎』を読んでいなかったんです。
やっと読んだ~。
作者ご本人もあとがきでおっしゃってますが、ダイイングメッセージ、首のない死体、密室、本格ズバリの犯人当て、と多彩なラインナップ。
「あるYの悲劇」では、作中の謎もさることながら、被害者のお父さんが若かりし頃にものしたという、アングラ芝居の脚本の内容がめちゃくちゃ気になるのです…。
4編の中では、表題にもなっている「スイス時計の謎」が一番好きかな…。
クィーンの『ローマ帽子の謎』が出てくるのが、また嬉しかったり♪
時計にまつわるロジックには、つい「え?どういうこと?」って頭の回転が追いつかずに考え直してしまいましたけど!

ああ…またクィーンが読みたくなってきたなぁ…。
『ローマ帽子の謎』、懐かしい~~♪

2008

0521

久々に、麻耶さんの『メルカトルと美袋のための殺人』を読み返していたら、妙に他の麻耶作品が読みたくなって、未読だった『名探偵 木更津悠也』を買ってしまいました。

タイトルからして、殊更「名探偵」と冠して、しょっていることが、また奇妙な懐かしさを呼び起こします。
きっとそういうことも含んで、採用されたタイトルなんでしょうけど。
「名探偵」と聞くだけで、なんだかドキドキワクワクしてしまうものです。ホームズ、明智小五郎にどっぷり惚れ込んだことのある身としては。

一種の連作短編集(中編集?)というのでしょうか。
4編がおさめられていて、異なる事件なのですが、どの事件にもいろんな形で、とある場所に出没するという「幽霊」のことがからんできます。

王道のホームズ&ワトソンコンビとして、木更津悠也&香月実朝が主人公ですが、ちょっと王道とは一味違うことが…!
香月実朝は、名探偵好きの読者以上に、木更津「名」探偵のファン。
とっても切れ者で、木更津ホームズよりも先に事件の解決の道筋もとっくに見出しているのに、香月ワトソンから進んでそれを提示することはなく、木更津の颯爽たる名探偵ぶりをうっとりと眺めています…。
香月の理想とする「名探偵」たることは、自分にはできないからですって!

緊張感の漂うふたりの関係も、興味のひとつ。

4つの事件は、「白幽霊」「禁区」「交換殺人」「時間外返却」。
漢字のみのタイトルが、また漢字好きの私の好みです。
いずれも私の土地勘のある場所が登場していたので、その点でも思わずニヤリ。

香月ワトソンいわく、
「名探偵は与えられた事象から、論理的想像力を駆使して、その陰に潜む悪意を読みとることが出来る特別な人種だ。たった一本の煙草の吸い殻やたった一瓶のヨードチンキから犯罪者の意図や正体を暴いてしまう」(「時間外返却」より)

思わず、嬉しくなってしまいました!
なんの作品を指しているのか、すぐにわかって♪
ヨードチンキ!!
もう大好きだよ~~~EQ。

こういうニンマリがたまりません。

一番面白かったのは「禁区」。
真相を暴いていく場面が、ちょっとシュールでスリムで、一番印象に残りました。

2008

0513
というわけで、あっさりと誘惑に負けて、本に手が伸びました…。
『チーム・バチスタの栄光』読了☆
あーーー面白かった!
満足満足♪

変則型ホームズ(白鳥)&ワトソン(田口)コンビなのですね。
語り手は、「できるワトソン氏」で、重厚な脇役陣も含めて、魅力的な人がわんさか!
高階先生、いいわぁ~~。
昔っから、エキセントリックな「ホームズ氏」よりも、「ワトソン氏」にべた惚れの傾向のある私。
今回も当然、目線はワトソン氏。
まぁ…いつものとおり、犯人は当たりませんでしたけど。
それでもいいんだ~。

この作品は、映画にもなったのですよね。
残念ながら、観ていないのですが、田口先生は、女性に変わっているとか。
男性・田口先生版も、観てみたいような…!
(その前に映画版がレンタルで出たら観たいな♪)
でも、白鳥先生が、阿部寛さん…?
小説のイメージと全然違うような気がするんですけど…!!

2008

0512
友人から『チーム・バチスタの栄光』を借りました。文庫本の上下巻。

ミステリーは小さいころから大好きで、ハードカバーで子ども向けの「ホームズ」「ルパン」「少年探偵団」シリーズは、小学校の図書館で片っ端から読み漁ってました。
そのころ、図書委員だったんですよね。
職権乱用☆
返却されてきた、それらの本は、一瞬私の手で書棚に戻され、すぐに私の手で貸し出しの手続きがされてました…。
そうして、読んでいない作品を、次々読破していったのでした♪
これくらいは許されますよね。うふふふ!

一時、ミステリーから離れていましたが、また高校生のころから、どっぷり…。
これまた本格黄金期のエラリー・クイーンにはまってました。
いまでも大好きです。
『フランス白粉の秘密』、最後までドキドキが止まらずに読んだっけ♪
『十日間の不思議』『九尾の猫』、何度読み返しても飽きない作品。

そして、久々に手にした日本のミステリー。
まだ読み終わってないんですけど…。
面白い~♪
次が気になって、さくさくさくっと読めてしまって!
ああ、最後まで読んでしまいたい!!
でも、目の前にやらないといけないことが山積みだ…!!

続きを気にしつつ、仕事するより、読んでしまった方が効率がいいんじゃないかと思う今日このごろ…。
(でも、一応、小心者なので、明日締め切りの仕事から片付けようかと思うのでした!)
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