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2008

1017
今日は、テレビドラマでお久しぶりの鬼平犯科帳♪
今回のスペシャル版は、「引き込み女」のお話の映像化でした。

原作は短編ですから、2時間ほどのドラマにどう作るのかなぁ、と思っていましたが、
やっぱり全編にわたる空気は、馴染んだ鬼平ワールドで、見ごたえたっぷりでした。

原作は19巻。タイトルは同じ「引き込み女」。
女密偵のおまさが、ふと昔馴染みのお元を見かけ、お元が、奉公先の袋物問屋・菱屋に引き込み(盗人の手引き)に入っていると見定める…というところから始まるお話です。

かたや火付盗賊改め方の密偵、かたや盗賊という、ふたりの女の関係。
菱屋の旦那と情を交わした、お元の女心。

タイトルにもあるとおり、女性の存在の際立つ作品です。
おまさちゃんの揺れる気持ちが、ほんとに切ないのです。

染五郎さんが出演されるというので、「ああ、あの役かなぁ」と思っていたのが、大外れ。
私は、菱屋の旦那役なのかと思ってました。
家持ちの女のもとへ入り婿にきたけど、妻と姑にいびられて、婿として小さくなっている菱屋の旦那さん。
情けない男なんだけど、気持ちはよくわかる…!
そして、そんな自分に親身になってくれたお元に、旦那さんは惹かれて、男と女の関係になってしまうのですねぇ…☆

おそらく、原作ではそんなに深く書き込まれていない菱屋の旦那さんをより豊かに描き、お元の葛藤を浮き上がらせていくのかなぁ、と思ってたんです。
だから、染五郎さんなのかな、と。
(染五郎さんは、奥医師・井上立泉の息子役でした)

うーん。そういうバージョンを見てみたかったなぁ~~。

お元の立場、その気持ちを思ってのおまさの涙が、胸を打ちます。
おまさ役の梶芽衣子さん。
潤んだ黒い瞳が、ほんとに印象的で、私の中ではもう「おまさ=梶さん」という図式しか、ありえなくなってます。
すてきな女優さんだなぁ…。
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